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映画【ノーカントリー】の評価・あらすじ

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【ノーカントリー】の作品情報(スタッフ・キャストなど)

 「ノーカントリー」はそれまで「ファーゴ」「ディボース・ショウ」などいくつかの作品で耳目を集めていたコーエン兄弟が監督をつとめた作品です。

2007年にアメリカで制作され、日本では2008年に公開されています。

この作品はのちに第80回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞の4つを受賞し、かつボストン映画批評家オンライン賞、シカゴ映画批評家協会賞、ゴールデングローブ賞など数々の団体から賞を獲得しました。

あらすじ解説

 物語は1980年のアメリカを舞台とし、最初は保安官のベル、殺し屋のシガー、ベトナム帰還兵であるモスを中心として進展していきます。

まず殺し屋シガー、保安官(ベルではない)に身柄を拘束されていましたが保安官を殺害して脱出し、さらに車を乗り換えるためだけにエア・タンク装置を利用した銃を使用して車の持ち主を殺害。

車を奪って逃走します。

 一方モスは、偶然にも殺人現場に遭遇し、大金を発見して持ち帰り手に入れることにします。

しかし、大金に絡んでいたのはメキシコのギャングであり、不運にも大金のあった現場に身元が分かるものを発見されてしまったモスはメキシコギャングに追われることになります。

その一方でシガーはアメリカのギャングからモスの奪った大金の捜索を引き受けることになります。

モスはメキシコギャングとシガーの両方から狙われることになります。

さらに殺人現場を検証したベルをもモスを探すことにします。

 身の危険を感じたモスは妻を実家に帰し、自らはモーテルに潜伏することにしましたが、大金の入ったブリーフケースには発信機が仕込まれていたため、シガーに居所を発見されてしまいます。

メキシコのギャングとシガーが交戦する中、モスは命からがら脱出し、大金を持って次の場所に潜伏することにします。

発信機の存在に気付いたモスはそれを逆手にとってシガーらを返り討ちにしようと計画しますが、激しい銃撃戦の上、両者は重傷を負います。

モスはメキシコの病院へとたどり着き入院します。

そこでモスはアメリカのギャングから大金の捜索を請け負ったウェルズと交換条件を提示されるも拒否。

その後ウェルズはモーテルでシガーに殺害されます。

アメリカに戻ったモスは妻カーラに電話してエルパソのモーテルで再開しようとしますが、そのモーテルでモスは殺害されます。

カーラは家で待ち伏せしていたシガーに遭遇し、そこでコイントスを持ち掛けられどちらか当てれば殺さないと言われますが、カーラはこれを拒否。

殺害されます。

そしてその現場を離れる際、シガーは交通事故にあって腕から骨が出るほどの重傷を負います。

たまたま近くを歩いていた子どもたちに発見され、子どもに救急車を要請したことを告げられますが、シガーは自分を見なかったことにしろと言ってその場を立ち去ります。

みどころのポイント

 この作品のみどころはなんといっても殺し屋シガーの不気味さにあります。

「ノーカントリー」と検索しようとするとそれと同時に「サイコパス」などといったキーワードが呈示されることがあるほど強烈かつ個性的、不気味なキャラとして描かれています。

まず殺しの道具として利用しているのは、ドラマや映画などによく出てくる拳銃ではなくエア・タンクの装置を使った家畜銃で、人間を撃つために使われるものではなく、家畜を殺すのに使われる最新の武器です。

シガーは通常のピストルはあまり使用せず、この家畜銃で至近距離から人を殺害していきます。

通常のピストルを使用するのは苦手なのではないかとの描写すらされています。

通常のピストルを使用した殺人者というならもしかしたらここまで不気味な印象はないのかも知れません。

しかも、殺す相手は殺す必要がそんなにあったのかと疑問に思ってしまうような登場人物がたくさんいます。

ウェルズは登場して間もなくシガーによって殺害されていますが、ウェルズが殺されるべき理由はよく分かりません。

シガーと同じアメリカのギャングによって雇われているのにも関わらず殺されるのですから。

モスを殺し大金を手にした考えられるシガーはなぜかカーラの家に待ち伏せして柄にもなくコイントスを持ち掛けた上で、コイントス自体を拒否したカーラを殺害します。

大金を奪い返したカーラを殺す意味は一体何なのか分かりません。

とにかくシガーの不気味さが作品の存在を大きく押し上げているように思います。

 次に、一回見ただけではよくわからないストーリー展開がみどころでしょう。

あらすじではなるべく多くの人が分かるように解説していますが、なんとなくみているだけですと、メキシコのギャング、アメリカのギャング、シガーの立ち位置、ウェルズの立ち位置などがよく分からないという人がほとんどではないでしょうか。

スペイン語を話すギャング、英語を話すギャングといった点を注意深く見ていないと混乱します。

しかもシガーは同じギャングに雇われているいて協働してもおかしくない立場のウェルズも登場してすぐに殺害しています。

このシーンなど注意深く見ている人すら混乱するシーンと言えるのではないでしょうか。

それ以外にもあえてなのかあやふやにしているようなシーンが多数存在するため、観る人の解釈や見方について現在でも議論があります。

 

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