【スパイダーマン2】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
スパイダーマン2は2004年のアメリカ映画です。
監督を務めたのはサム・ライミ。
ホラー映画を得意とする映画監督ですが、スパイダーマンの原作漫画であるアメイジング・スパイダーマンの大ファンであり、その想いが実った形となりました。
本作は2002年公開の『スパイダーマン』の続編であり、主要登場人物は前作から引き継がれています。
主演を務めたのはトビー・マグワイアです。
MJを演じたのはキルスティン・ダンストです。
そして悪役となるドクターオクトパスはアルフレッドモリーナが演じます。
あらすじ解説
研究中の特殊なクモに噛まれたことにより、超人的な力を得たピーターパーカーは、その能力を街の治安維持に使っています。
彼は姿を隠すために全身をコスチュームで覆っており、クモの糸を使って街を救う姿からスパイダーマンと呼ばれていました。
彼にはMJ(メアリージェーン)という想い人がいましたが、なかなか思いを伝えられずにいます。
そんななか、メイおばさんの計らいでMJと久し振りに再開します。
ただ、どこかギクシャクとした再会になってしまいます。
ある日、ピーターは友人の紹介により科学者のオクタビアスと出会います。
ハリーの会社の指揮を任されているオクトビアスはピーターのあこがれの存在です。
オクタビアスは主人公に好意的で、二人は大好きな科学について語り合います。
オクタビアスは翌日、観衆の前で核融合の実演を行いますが、実験装置に負荷がかかったことで実験は失敗。
ピーターはスパイダーマンに変身して、会場の人間を助け出します。
オクタビアスは意識不明の重体です。
オクタビアスが発明していたタコの触手のようなアームと呼ばれる機械は、人工知能を搭載しており、意識不明のオクタビアスの意識を乗っ取ってしまう展開に。
そしてドクターオクトパスと名乗り、銀行を襲います。
一方、ピーターはスパイダーマンとしての自分に悩み、また超人的な能力が消え始めたことでヒーローを引退することを決意するのです。
コスチュームはゴミ箱に捨てられてしまいます。
意識を乗っ取られてしまったドクターオクトパスは核融合に必要なトリチウムを求めてハリーのところに行きます。
スパイダーマンに親を殺されてしまったと考えているハリーは、トリチウムを渡す代わりにスパイダーマンの捕獲を命じます。
街からヒーローが消えると、また犯罪が増え始めてしまいました。
ピーターは自分がどうするべきか悩んで、メイおばさんのもとへ行きます。
ピーターはおばさんの激励により元気を取り戻しますが、MJがドクターオクトパスに連れ去られてしまい、映画はピーターとオクトパスの一騎打ちになります。
電車の上での死闘を経て、MJが捉えられているところに行き、再度オクトパスとの戦いを制してMJを取り返すことに成功します。
みどころのポイント
スパイダーマンシリーズには共通するテーマがあります。
それが「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉です。
スパイダーマンは平凡な高校生があるとき超人的な能力を得て、その能力に振り回される話です。
とくに、能力を得たことで通常の日常生活に支障をきたしたり、彼女や友人との関係がうまく行かなかったりといったことが描かれます。
とても共感のできるヒーローです。
そしてスパイダーマン2ではピーターパーカーの悩みが共感を持って描かれています。
主人公の想い人であるMJはスパイダーマンによって何度も救われています。
しかし、ピーターは自分がヒーローだと明かすことができません。
また、前作でハリーの父親と戦ってしまったことにより、主人公は友人とも秘密を持ってしまいます。
本作ではこうした秘密が主人公を苦しめてしまい、ついにはスパイダーマンであることを辞めてしまうという展開にまで発展します。
このエピソードは胸を打ちます。
また、本作の敵キャラであるドクターオクトパスもまた切ないキャラクターです。
科学者として将来が嘱望されている彼は不慮の事故により、体を乗っ取られてしまいます。
乗っ取られる前にはピーターと友情を育んでいたことを考えれば、これは涙を誘う展開です。
スパイダーマンは2になってVFX面も進化しています。
蜘蛛の糸を使って、ビルとビルの間をすり抜けていくシーンは前作以上に爽快感のあるものに仕上がっているでしょう。
とくにクライマックスである電車での戦闘シーンはこの映画のハイライトです。
乗客が多数乗っている中で、コントロールを失った電車、スパイダーマンはこの難局に対してどんな行動を取るのか、このシーンは大胆なCGが使われており、素晴らしいシーンとなりました。
スパイダーマンシリーズは次回作の3で一応の完結になります。
ただし、ファンの間でもっとも評価が高いのはこのスパイダーマン2です。
このシリーズは何度もリブートされて、シリーズがやり直されていますが、それでも最高傑作に挙がります。
続編なものの一本の映画作品として完結しており、主人公の内面にもっとも迫った作品です。
アクションシーンも楽しめて、多くの人が安心して楽しめる映画になっています。