【ロードオブザリング】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
ロード・オブ・ザ・リングは2001年のニュージランド・アメリカ映画です。
監督を務めたのはピーター・ジャクソン。
監督はニュージーランドの出身で、撮影場所や撮影所の多くはここで行われました。
雄大な自然が映されるスケールの大きな映画です。
作品には非常に多くの登場人物がいますが、主要なところを挙げると、人間の王を演じたヴィゴ・モーテンセン、ホビットを演じたイライジャ・ウッド、魔法使い役を演じたイアン・マッケランが挙げられます。
あらすじ解説
はるか昔、中つ国では人間の他に、様々な種族が暮らしていました。
魔王となるサウロンは中つ国を支配するために、強力な力を持つ指輪(リング)を各部族に作らせ、自身はそのすべての武具を統べる「一つの指輪」を作成します。
これにより世界には暗黒時代が到来しますが、各部族が協力して魔王に立ち向かったことで魔王は倒され、リングは奪還されました。
もっとも重要な一つの指輪は戦いの中で紛失します。
数千年のときが進んだ現在、王の指輪はホビット族がそれと知らずに所有していました。
主人公のフロドはそれを譲り受けます。
しかし、リングには姿を隠す能力とともに人を魅了する魔力があり、魔王の復活のためにも闇のものから狙われていました。
フロドの友人の魔法使い「灰色のガンダルフ」は、正体に気づきフロドに警告を与えます。
自身は友人の魔法使いサルマンのもとに走りました。
主人公は従者のサムたちと共に、リングの処遇についてエルフの住まいを訪ねます。
そこで火山に放り込まなければ破壊することはできないと説明されました。
彼らは魔王に立ち向かったように、もう一度部族を越えて連帯することを決意。
フロドを運び手として5つの種族(ホビット、人間、魔法使い、ドワーフ、エルフ)で構成されたチームが結成されます。
旅の仲間の誕生です。
旅の道のりは過酷なものです。
ガンダルフを裏切った魔法使いサルマンによって一行は危険な坑道を進むことになりますが、かつてはドワーフ族の繁栄が築かれた街・モリアは、現在は魔物の襲撃により荒廃していました。
一行は坑道の中を進みますが、仲間の一人が音を立ててしまったことにより闇の王を目覚めさせます。
主人公たちは間一髪難を逃れます。
ただし、ガンダルフが闇の王とともに奈落の底に落ちてしまいました。
胸を痛める主人公たちでしたが、歩みを止めるわけには行きません。
そして、仲間たちの信頼関係には徐々にほころびが生じ始めます。
人間のボロミアはリングの魔力に取り憑かれてしまい、主人公から武器を奪おうとしますが失敗します。
同時にオーク軍の攻撃にもあってしまい、仲間たちは散り散りに分かれてしまいます。
さまざまな危機が訪れる旅の一行の運命はいかに、というところで第一章は幕を閉じるのです。
みどころのポイント
この映画はファンタジー映画の金字塔です。
原作はその長大な物語によって長らく映像化不可能と言われていました。
しかし、監督のピーター・ジャクソンは完璧に物語をまとめ上げます。
その第一作はいわば物語の導入となる部分です。
ここで主要な登場人物が出揃います。
仲間は10人近くいるため多いと思うかもしれませんが、それぞれの人物には個性があって判別は難しくありません。
どれも魅力的な登場人物です。
本作は、VFXでも大きな注目を集めました。
最先端のCGを使った映像による冒頭の合戦シーンは、後の映画に大きな影響を与えます。
何千人という人物が入り乱れて戦いを繰り広げる複雑なシーンですが、実はこれにはAI「人工知能」が用いられています。
CGで作ったキャラクターにある指示を与えられると、それぞれが勝手に動いてくれる機能で、後の映画でもAIを用いたものが増えていきます。
その先鞭をつけたのが本作です。
豪華なCGばかりではなく、リアルな日常の描写も秀逸です。
家具や日用品には現実世界のものに少し手を入れたものが使われています。
それが私達の世界と地続きに感じられるようなリアルさを生んでいるのです。
その他にも、小人族のホビットはCGや合成で小さく見せるのではなく、遠近法を使った撮影をしています。
ハイテクだけでなく、ローテクも取り入れた撮影方法によって、作品のイメージを壊さないような工夫が凝らされています。
物語の世界設定も魅力的です。
中つ国という世界はどこか私達のリアルな世界とつながっているように感じられますが、映画はまったく新しい体験ももたらしてくれます。
知性を持っているのは人間だけではなく、ホビットやエルフなどゲームのRPGでおなじみのキャラクターも活躍します。
実は、原作は日本のゲームの元祖的な存在でもあり、その点でもこの映画シリーズは注目です。
本作は今までの映画の記録を次々と塗り替える特大のヒットを飛ばしました。
批評家の評判も高く、各種の映画賞でノミネート・受賞を果たしています。
そして、ロードオブザリングは第二章「二つの塔」、第三章「王の帰還」と続き、さらに大きな物語が展開され、世界中のファンを楽しませます。