【アンストッパブル】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
原題名・Unstoppableは、米国で2010年11月12日、日本では2011年1月7日に公開されました。
監督はトニー・スコット、脚本にマーク・ボンバックが担当しました。
またトニー・スコットとは5度目の共同することになるデンゼル・ワシントンに加えて、クリス・パインらが主演を務めており、ロザリオ・ドーソン、ケヴィン・ダン、イーサン・サプリーなど他が共演しています。
配給は20世紀フォックスが担当しました。
あらすじ解説
ペンシルバニア州にあるフラー操車場の貨物列車が、作業員のミスによって低速の無人走行してしまいます。
貨物列車は最新型機関車「777(トリプルセブン)」と重連した機関車「767」が牽引するもので、全部で39両編成であり、長さは実に800mに達しました。
作業員から報告を受けたコニーは、低速であったため重大なトラブルとは考えず、進路上のポイントを変えて側線に侵入させるようネッドに指示します。
ネッドがポイントに訪れ切り替えて待つも到着時間になっても7現れませんでした。
777はトラブル発生時から速度を増して走行しており、すでにポイントを通過していたのです。
コニーは777が、ディーゼル燃料19万リットル、溶融フェノールという発火性の強い化学物質を積載しています。
また線路の先はスタントンの市街地に延びており、その近辺にはスタントン大曲というカーブがあるため、高速で曲がりきれず脱線し甚大な被害が出ると考え、運行部長オスカーに田舎道での意図的な脱線を進言し被害を最小化を目指しますが、拒絶されます。
州南部のブルースター操車場では、新人車掌のウイルとベテラン機関紙のフランクが1206号機関車に乗車していました。
地位では車掌が上であったウイルがミスを繰り返すため、咎めるフランクとは関係は良いとはいえませんでした。
二人が乗る機関車の進行方向は、777がこちら方向へ向かっており、このまま進むと正面衝突します。
そこで間一髪のところで側線に入ることで、正面衝突を回避することに成功します。
しかし二人は、家族が生活するスタントンに列車が向かっていることを知り、貨物車を切り離して1206号機関車を出発させ、777号の貨物と連結子ブレーキをかけて車両を止めることを考えます。
オスカーは、無事停車させる作戦を続々と打ち出しますが、いずれも失敗します。
最期に残されたのが、可搬式脱線機を用いた意図的な脱線による事故被害の最小化でしたが、これも失敗に終わり、ウイルとフランクの二人が操縦する1206機関車に最期の命運がかけられることになります。
フル加速でバック走行する1206の前に777号の貨物が見えてきました。
スタントンの大曲までであと僅か、二人は777号を無事停車させられるのでしょうか。
みどころのポイント
アンストッパブルは、2001年5月15日に発生したCSX8888号暴走事故という実話を元にしています。
映画のみどころは、加速しながら無人走行する巨大な貨物列車とそれを止めようとする人物らの人間模様にあります。
若くて車掌の地位にあるが経験の少ないウイルと貨物会社から解雇通知を受けていたベテラン機関士フランクが協力する場面が見どころです。
二人の関係は決して良いといえませんでしたが、家族の住むスタントンの街を守るという共通した目的のために一心不乱で777号を止めようとし尽力します。
利益を損失することを恐れる運行部長オスカーは、二人の勝手な行動を批判し「解雇」を突きつけますが、あらゆる作戦が失敗したことで運命を委ねる以外になくなります。
人間が作り出した巨大な機関車と800mにも及ぶ車列も圧巻です。
日本の貨物輸送では、機関車とコンテナ合わせて26両編成であるため、長さにして約540mになります。
これも山陽本線や東海道本線など直線が続く僅かな区間のみですが、その50%以上も長い車列が無人の野を行くかのようにスタントンの大曲へ向けて突き進みます。
対する1206は、バック走行しなければなりません。
機関車の運転席にいるウイルと後部に陣取ったベテランのフランクは無線で連絡を取りながら猛スピードで777の貨物へ向かい、車両をぶつけるようにして連結させます。
無人で走り続けた貨物列車が制御可能になった瞬間でしたが、高速でぶつけた衝撃は大きくウィルが負傷してしまいます。
1206のブレーキにより777のスピードが落としますが、あまりの荷重によりブレーキが故障してしまい再度加速し始めたため、このままではスタントンの大曲まで間に合わせることはできません。
そこでフランクは777号の機関車に移動してブレーキをかけることを考え、貨物車両の屋根の上を伝って移動するものの経路を阻まれます。
そんなときに現れたのがネッドのトラックでした。
ウィルを乗せて以前よりも速度の落ちた777の機関車に追いつきウィルを移動させます。
無人走行した巨大貨物列車をテーマにした映画ですが、アクション映画並のスピーディーな展開は、一瞬も目を離せません。