【デッドコースター】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
デッドコースター(原題・Final Destination 2)は、2003年1月31日に米国で公開されたパニックホラー映画です。
日本では2003年7月5日の夏場に公開されており、注目を集めました。
監督にデヴィッド・エリス、脚本をJ・マッキー・グルーバーエリック・ブレスが担当しています。
キャストは、主人公を演じたのがA・J・クック、友人のアリ・ラーター、保安官役のマイケル・ランデス、トニー・トッドなどが出演しています。
あらすじ解説
前作で生き残った7人の一人である、キンバリー・コールマンは、友人たちとフロリダ州デイトナビーチへ旅行する予定を立てています。
途中3人の友人を乗せて高速道路の合流地点へ向かうと、不思議な光景が頭の中を駆け巡ります。
それは窓を叩く女性ホームレス、エンジンを吹かすスポーツカー、ラジオから流れる「地獄のハイウェイ」というミュージック、「車のオイルが漏れているので修理しろ」という父からの電話などなどの光景が連続して頭に浮かびます。
そしてトレーラーに積載されていた木材が崩れ落ち、保安官の運転するパトロールカーを直撃したのをきっかけに次々と連続事故が多発し、キンバリーの目の前にトレーラーが向かってくるのでした。
キンバリーは、誰かに呼ばれた気がして我に返ります。
助手席に座っていたシーナが、心あらずの彼女を見て不安を持ち声をかけたのです。
すると窓を叩く女性ホームレスの姿がありました。
またアクセルを吹かすスポーツカーやラジオのミュージックが同じであったため、頭の中をよぎった風景は予知夢だと確信します。
信号が青になっても出発せず、車を横に向けて停車し運転席を降りたため、後続車両が動けません。
訪れた保安官に「これから事故が起きる」「あのトレーラーが原因になる」と指差しますが、保安官は困惑し無線で連絡を取ろうとします。
その目の前で、キンバリーの乗っていた車にトレーラーが衝突、次々と玉突き事故が発生、18人が死傷しました。
キンバリーの忠告を信じて生き残った9人は、それぞれの生活をしていました。
その一人であったエバンが、火事から逃げようとして死亡しました。
キンバリーは、前作の事故で唯一生き残ったクレアが自主入院する精神病棟訪れ、生き残るための方策を訪ねます。
クレアは「以前見た予知夢とは死ぬ順番が逆になっている」「予知夢に注意して」と話しました。
次々と犠牲者が増える中、退院したクレアが合流しある男性に引き合わせます。
その人物は、死体安置室にいたウィリアムでした。
彼は「新しい後が氏のバランスを崩し、結果的に救われるかもしれない」と指摘します。
高速道路での事故で生存した9人の一人に妊婦・イザベラがいたことを思い出したキンバリーらは、イザベラとの合流を目指そうとします。
みどころのポイント
デッドコースターの見所は、ドミノ倒しのように関連して死を招く仕掛けにあります。
主人公キンバリーや保安官パークを中心に生き延びるための方法を探ろうとするので、見ている側も助かるかもしれない、助かって欲しいと思うかもしれませんが、この映画は死に至る凝った仕掛けや伏線を楽しむ映画なので、主人公クラスであったり、よほどの重要人物でもない限り、生存できません。
高速道路での玉突き事故から生還したエバンも一つの例でしょう。
彼は高額宝くじに当選し、たくさんの買い物をしました。
自宅に帰るとフライパンに残っていたスパゲティーを窓の外に捨てます。
冷蔵庫のマグネットが落ちたことを知らずにフライドポテトを電子レンジにかけ、同時に油を乗せたフライパンを火にかけるのでした。
購入したバングルを腕につけ、指輪を身につけようとしますが、指を滑らしたキッチン排水口に落としてしまいます。
手を突っ込んで取ろうとしますが、バングルが引っかかり手が抜けず、あがいているうちに電子レンジから火花が飛び散り、フライパンの油に引火します。
消そうとするものの延焼が広がります。
腕を排水口から抜くと真っ先に非常階段をスライドさせながら逃げますが、地面についた瞬間、先に捨てていたスパゲティに足を取られて転倒、最期ははしごの先端部に目を突き刺され死亡してしまいます。
エバンの死は、フライパンに残っていたスパゲティーを捨てた時点でカウントダウンが始まっていたのです。
作中に登場する人物たちが次々と死亡しますが、やはりエバンのようにドミノ倒しのように連続した出来事によって命を奪われていきます。
もちろん単純な死を迎えるキャラクターらもいます。
飛んできたフェンスの柵で体が真っ二つになってしまったりといったパニックホラーにありがちな展開もありますが、あくまで凝った仕掛けの余興的な位置づけでしかありません。
死の恐怖と戦うキンバリーやパーク保安官に声援を送りながらも、一方で次は誰が死ぬのか、どんな方法で死んでしまうのかも頭をよぎるはずです。
そしてあんな死に方は嫌だなという会話が成り立つほど、あらゆる死に方が表現されているのが、このデッドコースターといえるでしょう。