【ブレイブハート】の作品情報（スタッフ・キャストなど）
ブレイブハートは、米国で1995年5月24日、日本では同年10月14日に公開された歴史をテーマにした映画です。
当時人気を集めていた俳優メル・ギブソンが、監督と主演、脚本にも参加したことで話題を集めました。
製作総指揮は、スティーブン・マクヴィーティが担当しています。
主演はメル・ギブソン、ソフィー・マルソー、パトリック・マクグーハンなどが脇を固めました。
音楽は幅広いジャンルに定評のあるジェームズ・ホーナーが担当しています。
あらすじ解説
時代は、13世紀末のブリテン島です。
イングランド王エドワード1世がスコットランドを侵攻を開始します。
ウィリアム・ウォレスらスコットランド人は協力して抵抗しますが、多勢に無勢となり敗北します。
家族も殺されてしまったため、叔父のもとへ落ち延びました。
成人したウィリアムは、久方ぶりに故郷に戻り、ミューロンという女性と恋に落ちます。
幸せな時間が過ぎていくと思われましたが、初夜権によって状況が変わります。
初夜権とは、領地内で結婚の決まった花嫁の初夜を領主が得る権利のことです。
これを恐れたウィリアムは、ミューロンと密かに結婚しますが、ミューロンがイングランド兵に目をつけられてしまたのでイングランド兵を殺害してしまいます。
イングランド兵の暴虐に怒っていた村人たちと協力し、駐屯していたイングランド兵を一掃することに成功したのです。
反乱の情報を知ったイングランド王は、反乱鎮圧のために討伐隊を派兵しますが、ウィリアムは、エドワード1世の圧政に苦しむ民衆たちの支持を受け、次々と打ち破ります。
その情報を知った民衆らが抵抗運動に参加し始め、その規模は拡大していくばかりでした。
危機感を高めたエドワード1世は、数千の大軍を向かわせるもののこれも敗北します。
ウィリアムの名声は高まり、スコットランドの貴族からは「サー」の称号と騎士に叙せられます。
追い詰められた国王は、世継ぎのエドワード王子の后・イザベルに停戦交渉の使者としてウィリアムの元へ送り、一方で自ら軍勢を率いて反撃の機会をうかがうのでした。
ウィリアムに惹かれたイザベラは、王が北部に進軍していると伝えます。
ウィリアムは、配下となっているスコットランドの若く有力な貴族ロバート・ザ・ブルースに助力を求めます。
しかしエドワード1世の買収という手がスコットランド貴族らに延びており、援軍を受けられなかったウィリアムは敗北してしまいます。
裏切った貴族を殺害し、なおも戦いを続行するウィリアムは、ロバートの父の密告により、イングランド兵に連行されてしまいます。
裁判により公開処刑が決まると「慈悲」を求めず「自由」と主張するのみでした。
ウィリアムが処刑されたことでスコットランド民衆の怒りに火がつきます。
ロバートはスコットランド兵を率いてイングランドに闘いを挑むのでした。
みどころのポイント
ブレイブハートは、実際に存在したウィリアム・ウォレスという人物を元に、ハリウッド映画の集大成のようなアクション、ロマンス、壮大なストーリーがみどころです。
もちろん、初夜権や王妃と恋に落ちるという事実は存在しませんが、イングランド流統治に対する抵抗があったのは事実でした。
映画のみどころの一つは、当時バリバリの人気俳優であったメル・ギブソンが、ロン毛のたくましく、ワイルドなスタイルで登場していることでしょう。
馬にまたがりスコットランド兵を鼓舞し、ハリウッドが大好きな「フリーダム！」と叫ぶ場面も必見、また恋人のミューロンと楽しげに語る姿、二人が過ごす自然豊かな風景もストーリーに惹き込まれます。
多人数のキャストや騎兵を用いたアクションシーンも満載です。
騎兵のイングランド兵を次々と破る野戦、籠城に対しての城攻めでは、攻城機に火をともして突入し拠点を奪っていきます。
武力と知力により集まった民衆兵を統率し、身分が上のスコットランド貴族をも指揮して強力なイングランド兵との戦闘を繰り広げるのです。
フランス人女優ソフィー・マルソーが演じたエドワード王子の后イザベラにも注目しましょう。
ウィリアムに惹かれてしまったイザベラは、肉体関係を持ち子まで宿してしまい、いつも頭のなかから離れない、その無事を祈るという役どころを見事に演じています。
スコットランド貴族の裏切られてします最期の会戦では、ウィリアムが顔にブルーの色を塗って民衆をこぶします。
このペイントに意味があるのか気になるところですが、実は史実ではなく、絵的に映えるということで採用されました。
ウィリアムは、拷問の末に処刑されてしまいます。
ハッピーエンドの多いハリウッド映画なのに主人公が死んでしまうなんてと思われるかもしれません。
しかし新たなスコットランド王ロバートが独立の引き継ぎ、イングランド王に闘いを挑みます。
処刑されてこの世を去ったウィリアムの意思を継承するという形でハリウッド的なハッピーエンドにつなげています。
ブレイブハートは、若くハンサムなメル・ギブソンやムッとした表情すら美しいソフィー・マルソーとロマンス、そして派手な騎馬戦や野戦などのみどころ満載の映画です。
