【崖の上のポニョ】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
崖の上のポニョは2008年公開のスタジオジブリの作品です。
宮崎駿監督の作品としては2004年のハウルの動く城以来4年ぶりの作品となりました。
ポニョ役の奈良柚莉愛さん、宗介役の土井洋輝さん、宗介の母役の山口智子さん、父役に長嶋一茂さん、さらにポニョの父役に所ジョージと豪華声優陣が登場しています。
また藤岡藤巻と大橋のぞみによる「崖の上のポニョ」はオリコンシングルランキングを1位を取るほど、皆が口ずさむ名曲も生まれています。
あらすじ解説
ではさっそく本作品のあらすじを紹介します。
(この先ネタバレになる記載がありますので注意してください)海の女神である母と、魔法使いの父に育てられた魚の女の子ポニョが主人公です。
魚の女の子であるポニョはある日、家から飛び出し人間の住む世界へと近づきます。
しかし海岸近くにある空き便にはまり抜け出せない状態で、人間世界の宗介に助けられました。
宗介はポニョが大好きになります。
またポニョも次第に宗介を大好きになっていきます。
ところが自分の娘がいなくなったことに気付いた父は人間世界へ探しに追ってきて、再び海の底へと連れ戻されてしまったのです。
ですが魚の女の子は諦めず再び人間の世界へと行こうと逃げ出します。
しかし偶然にも命の水が溜め込まれていた井戸に海水を流し込んでしまったのです。
すると命の水は溢れ出し女の子を人間の姿へ変えてしまったのです。
さらに嵐を呼び起こし、大きな津波を発生させ人間の世界へも物凄い影響を与えたのでした。
女の子はその津波にのって再び宗介の前に現れたのです。
再開した宗介は女の子になったポニョにも直ぐに気付き思い切り抱きしめます。
そんな最中、ポニョの父は娘のせいで世界が破滅すると慌て出します。
一方で母はこのまま人間にしてしまえばいいと提案するのでした。
ただし条件が1つ、それは宗介の気持ちが永遠に変わらないこと。
もしその気持ちが薄れてしまうことがあれば彼女は泡になってしまうと言うのです。
そんな大変な嵐が来ている中、宗介の母は自身が勤めている老人ホームが心配になり様子を見に出かけてしまいます。
そして残された幼い2人は母が心配になり、翌朝、後を追って家を出発するのでした。
だがその道中でポニョが眠りだし魔法がとけ始め元の魚の姿に戻ってしまったのです。
それでも宗介は彼女を見捨てることもなく、どうにか母のいる老人ホームへと辿りつけました。
そこには女の子の父と母が待っていたのです。
宗介には「心からポニョが大好きであること」。
ポニョには「自身の魔法がなくなっても人間になりたいこと」を確認しました。
そして魚の女の子を再び人間になる魔法をかけたのでした。
人間にも戻ったポニョと宗介と彼の家族での新しい物語が始まるのです。
みどころのポイント
それでは見どころをお伝えします。
1.母と子の強い絆物語宗介と母リサは凄い絆で結ばれています。
リサが嵐の中老人ホームへと出かけてしまった時には、リサが心配になり自ら後を追って家を出ます。
それは宗介がリサのことが大好きで、かけがいのない家族だと思っているからです。
老人ホームへ向かう道中には様々なできことがあります。
魔法で大きくなった魔法のボートが小さくなり、しまいにはポニョが寝初めてしまいます。
普通の幼稚園児であれば、諦めて泣き出してしまうような場面でも「リサに会いたい」「リサが心配だ」という気持ちが溢れているため、足を止めることなく前を向いて進みます。
彼女を抱え、走り出すのです。
そんな宗介とリサの愛溢れるストーリーは涙を誘います。
一方でポニョと父との関係も同様です。
物語の中では娘を強制的に連れ戻そうとしますが、心配する親であれば当然の行動です。
大切な娘を危ない人間の世界へ行かせてしまうのは心配で仕方ないはずです。
一方的に連れ戻そうとする親は身勝手にうつるかもしれませんが、最終的には娘と話をして人間の世界へ送り出す決意をします。
巣立つ子供を見守る親心というのが作中にすごく感じられるでしょう。
2.宗介とポニョの強い絆で結ばれた物語普通は人面魚が目の前に現れたら大抵の子供は驚きビックリするはずです。
ですが、宗介はそんなポニョを自分の家族のように迎え入れます。
ポニョが人間の世界になじんでいけたのは、彼がポニョのことを人間と同じように接していたからではないでしょうか。
ポニョが海の世界へ戻ってしまった(自分の目の前からいなくなった)時は、かなり落ち込んでいました。
それは魚の女の子のことが大好きであることを描いていたのです。
3.願いは誰でも叶うということ宗介はリサに会いたいと願い家を飛び出し、また、ポニョに再び会いたいと思う願い再開を果たします。
一方でポニョは宗介に会いたいと願い再び家を飛び出し再開を果たします。
さらにリサは宗介が無事に到着できることを願い、宗介と再開をはたします。
各々の登場人物がそれぞれの人を想い願うシーンがたくさん登場しますが、いずれも願いは叶っています。
宮崎駿監督はポニョや宗介のように強く願うことで、必ず叶うということを伝えたかったのではないでしょうか。