【スクールオブロック】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
監督はあの「6才のボクが、大人になるまで。
」で2014年にベルリン国際映画祭の監督賞や全米映画批評家協会賞の監督賞などなど2014年に7つもの監督賞を受賞されている監督です。
主演はジャック・ブラックでこの方はバンド活動と平行して俳優業もしていたという異色の経歴を持つ方です。
「愛しのローズマリー」や本作で主演を務めてスター俳優な仲間入りをしました。
本作では生徒役としてミランダ・コスグローヴをはじめとした多くの子役が出演しています。
あらすじ解説
主人公であるデューイはバンドを組んで音楽活動に情熱を燃やす中年男。
夢を追いすぎて決まった職に就かず、ルームシェアしているネッドに家賃すら払えません。
そんな状況を見るに見かねたネッドのガールフレンドであるパティは家賃を払えないのであれば部屋から追い出すとデューイに告げるのでした。
それまで散々ネッドに甘えて見逃してもらっていたデューイでしたが、ガールフレンドのあまりの剣幕ともう二度とガールフレンドができないのではないかと将来の心配をするネッドにもとうとう追い出すと宣告されてしまうのです。
絶体絶命のピンチかと思いきや、実はデューイには一攫千金のアイデアがありました。
それはバンドの大会に出て優勝賞金を獲得すること。
彼はその計画を実行するために意気揚々とバンド仲間のところに行き、バンド仲間にこれからの音楽のことやCDデビューのことなど熱く語りかけます。
だけどなぜかバンドには彼の知らないメンバーが一人増えていたのでした。
なんと彼は独りよがりすぎるという理由で頼みの綱であるバンドからも見放されてしまったのです。
お金を工面するためについにギターまで売りに出そうとして電話しているときにネッド宛に名門私立小学校であるホレス・グリーン学院の臨時教師を依頼する電話が来て電話に出たデューイはネッドのフリをして受け答えし、ついに学院へと向かってしまいます。
臨時の担任となったクラスに到着して早々に生徒の食べ物を取り上げて食べてしまったり、教室にあった成績表をビリビリに破くなど生徒を唖然とさせます。
あるとき彼はクラスの生徒たちが音楽の授業を受けている光景を目の当たりして、生徒たちが楽器を演奏することができることに気づき、授業と称して楽器の演奏をさせてみました。
すると彼らの才能を見込んだデューイは生徒たちと自分で構成したバンドで大会に出場することを企みます。
もちろん生徒には特別なコンクールに向けた特別授業とうそをつき、楽器演奏からロックの歴史まで熱心に教えていきます。
しかしデューイは次第に優勝賞金のことよりも生徒たちと一緒に音楽をすることの楽しさに強く心を惹かれていきます。
予選を勝ち抜き本大会に出場する寸前で、なんとデューイはネッドになりすましていたことがばれて辞めさせられてしまいます。
果たしてデューイは生徒たちとステージに上がりパフォーマンスできるのでしょうか!?
みどころのポイント
この作品のみどころはズバリ、音楽です。
そんなの題名にロックって入ってるから当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、音楽というものが持ってる可能性を通して生徒たちの成長やデューイ自身の成長が見られます。
デューイ役を演じられているジャック・ブラックは多くのバラエティに歌手として出演していることもあって作中でもエネルギーがほとばしる熱い歌唱力を存分に見せてくれます。
さらにすごいのは生徒役で出演されている役者さんは実際に楽器を演奏しているんですよ!生徒たちの人種も様々で音楽に人種という壁が存在しないというメッセージが伝わります。
ロックと出会う前の子供たちはみんなおとなしく一見模範的であるように見えるけれども彼らの心に熱意がありませんでした。
また学校では勉強が全てでそれ以外は重要じゃないなんて感じてしまっていたのです。
しかしデューイが不純な動機で始めたロックの授業は彼らの心に熱意を灯して勉強以外の重要なことをみつけていく姿はとても心が温まりました。
一番感動したのは大会で優勝できなかったときにデューイが賞金が取れずに悔しがるのではなく、みんなで最高のパフォーマンスをしたのに一番になれなかったことを悔しがり涙ぐむシーンでした。
あれだけお金に執着して生徒を利用する気満々だった彼が一緒にがんばって楽しく音楽をする日々を過ごしたことで熱意あふれる純粋な一人の大人になった証だと感じました。
優勝グループが発表された後に始まった観衆全員でのスクールオブロックのコールをするシーンを見たときに音楽は子供も大人も成長させるだけでなく、それを聞いた人たちまでも巻き込んで力を与えていくことができるのだなと心を打たれました。
アンコールのシーンは見ている自分も思わず踊りだしそうになるくらい楽しく輝いていて音楽に感動しないと思っていた自分はそれまでの価値観を改めて、音楽のすばらしさを再認識しました。
最近元気がないという人やつらい現実に直面していて頑張る力が欲しいと思った人はぜひ、スクール・オブ・ロックを見てデューイのパワフルな歌声や子供たちの溢れんばかりの笑顔で力をもらってください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。