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映画【リトルダンサー】の評価・あらすじ

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【リトルダンサー】の作品情報(スタッフ・キャストなど)

「リトル・ダンサー」は2000年のイギリス映画です。

BBCフィルムズによって制作され、監督をしたのはスティーブン・ダルドリーです。

宣伝文は「ぼくがバレエ・ダンサーを夢見てはいけないの?」。

ちなみに原題はビリー・エリオットですが、これは主人公の名前から取られています。

そのビリー・エリオットを演じたのはジェイミー・ベルです。

彼はこの映画で一躍知られるようになり、ハリウッド映画にも進出しました。

映画は音楽映画に分類されています。

あらすじ解説

舞台は1984年のイギリス北部の炭鉱の町・ダーラムエヴァリントン。

炭鉱町に住む主人公のビリー・エリオットは炭鉱夫の父と兄、そして病気を患っている祖母と暮らしていました。

母親はビリーが幼い頃に他界、当時のイギリスは炭鉱が次々と廃止になる不況で、エヴァリントンも炭鉱不況の真っ只中にあります。

街の炭鉱では不況からストライキが頻発しており、父と兄も参加していました。

主人公は父親の趣味であるボクシングを習っていましたが、温厚な性格である彼には馴染めません。

ある日、いつものようにボクシングジムに行くと隣でバレエ・ダンス教室が行われていることを知ります。

音楽が好きだった主人公はこっそりと覗き見ることに。

音楽に合わせて優雅に踊る子どもたちを見て、目を奪われます。

そこでバレエ教室のウィルキンソン先生に指導をお願いしました。

もともとバレエは女性人気が高いスポーツです。

男性がするにしても裕福な子供が中心で、ウィルキンソン先生は少し戸惑いますが、ビリーに才能を見出して熱心に指導するようになります。

しかし、主人公はバレエを習っていることを親に隠していました。

案の定、そのことは父親にバレてしまい、父親は激怒します。

その頃、ストライキは激化しており、兄トニーは警察に逮捕されてしまうのです。

家族の危機を知ったビリーはバレエを続けたいことを言うことができません。

とうとう父親はウィルキンソン先生にこれ以上続けることは許さないと言い放つのでした。

12月24日のクリスマス、父親は母の形見であるピアノを燃やします。

それはいつまでも亡き妻の思いを断ち切るためです。

そんな姿を見たビリーは外に飛び出して、無心になって踊ります。

その姿を見る父親、そのとき父はビリーに才能を見出して、彼の夢を叶えることを決意するのです。

父親は息子の渡航費を捻出するためにスト破りに出ます。

スト破りは仲間にとっての裏切り行為で、トニーは激しく動揺するのですが、事情を知った仲間たちによってカンパが募られます。

ビリーはイギリスの名門であるロイヤルバレエスクールを受験することができました。

そして、いよいよビリーの面接試験が始まるのです・・・これがあらすじです。

みどころのポイント

監督のスティーブン・ダルドリーはロンドンのロイヤルコート劇場で長く芸術監督を務めたほか、ブロードウェイを含む100本以上の舞台を演出してきました。

本作はバレエ・ダンスを題材にしていますが、まさに監督の得意領域です。

舞台出身の演出家ならではの映画構成で、ダルドリーはこの一作で知名度を大きく高めました。

映画のみどころはなんといってもビリー・エリオットのダンスシーンでしょう。

とくにクライマックスにある無心で踊るシーンは感動的です。

ビリー・エリオットを演じたのはジェイミー・ベルですが、彼は2000人の候補者からオーディションで選ばれています。

映画の舞台と同じイギリス北東部に住んでいたジェイミー・ベルは6歳からダンスを学んでおり、ダンスだけでなく卓抜な演技力も披露し、15歳という若さで英国アカデミー賞を受賞しました。

ダンスシーンに流れるBGMは変わっており、クラシック曲だけでなく、イギリスのロックやポップソングを効果的に使っています。

さらには世界的なバレエダンサーであるアダム・クーパーが出演したことも話題を呼びます。

物語はとてもコミカルであり、感動的です。

ボクシングを習っている少年がふとしたきっかけで少女たちに混じってダンスを学ぶ前半のストーリーはユーモラスで見ていて温かい気持ちになれるでしょう。

後半はビリーの夢とイギリスの炭鉱町の現実がぶつかってシリアスなストーリーになります。

そこで大きくクローズアップされるのはビリーの父親です。

イギリスの北部の男らしい頑固で物静かな父親は、ストライキの面々から信頼されていますが、少々頭が固いところがあり男がバレエをすることを容認できません。

ただ、ビリーの才能を目にしてから考えが変わります。

しかしビリーの夢を叶えるためには仲間を裏切らなければなりません。

どちらを取ればいいのか、その逡巡が映画のハイライトといえます。

この映画は500万ドルで制作されたインディペンデント映画です。

小規模で公開されましたが、徐々に人気に火がつき、映画は全世界で公開されました。

結果的に興行収入は制作費の約20倍の1億ドルを稼ぎ出し、ブロードウェイでミュージカル化されるなど、今でも高い評価を受けています。

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