【ラブアクチュアリー】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
ラブ・アクチュアリーは2003年のイギリス映画です。
リチャード・カーティスが監督しました。
クリスマスを題材にした恋愛群像映画で、コメディ映画でもあります。
登場人物は多いですが、主なところを挙げるとヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、コリン・ファース、キーラ・ナイトレイなどイギリスの実力派俳優が出演しています。
この他にも出演している人を見れば米国の映画などでよく見かける面々です。
それぞれがスターになった今では再集結は難しいとても豪華なキャスト陣になっています。
あらすじ解説
ロンドンのヒースロー空港、デイヴィッドのナレーションでアメリカ同時多発テロ事件の犠牲者のメッセージが読み上げられます。
彼らが最後に残したのは恐怖や憎しみではなく、愛の言葉だったと語られ、映画は始まるのです。
クリスマスまで5週間前となったイギリスで、ロック歌手のビリーはマネージャーと再起をはかるため曲のリリースのために奔走していました。
妻を亡くして悲しみに暮れるダニエルは、友人のカレンに助けを求めています。
ポルノ俳優のジョンとジュディはまさに映画の撮影現場で濡れ場シーンを演じています。
イギリスの首相のデイヴィッドは独身生活を楽しんでいましたが、スタッフのナタリーに一目惚れしました。
結婚式を控えた二人の親友であるマークは、実は新婦のジュリエットのことが好きでした。
結婚式ではサプライズ演奏を二人におくります。
このようにクリスマスまでの登場人物の生活を1週間ずつ淡々と描いてみせます。
クリスマスまで4週間、デイヴィッドは大統領の訪英が迫っており内閣は米国に対して強気に出ることを求めていました。
彼は気乗りしません。
彼はナタリーと親密になることを考えて、やっと彼女の実家を聞き出します。
傷心のジェイミーは仏国を訪れて小説を書き始めていました。
3週間に迫った日、米国大統領が訪英するものの、大統領が強気な態度を崩さなかったことで交渉は得るところなく終わります。
しかし大統領がナタリーに言い寄っているところを目撃してしまい、反感を覚えた首相は米国に対して強気に出ることを記者会見で発表します。
ジェイミーとオーレリアは穏やかな生活を送っていました。
あるとき彼女は原稿を風に飛ばされてしまい、二人は気まずい雰囲気になってしまいます。
彼の帰国日には彼女がキスをして立ち去りました。
英国首相はナタリーを思っていることが仕事に支障が出てはいけないと思い、彼女の配置転換を指示します。
このように映画にはカップリングが多くありますが、物語が進んでもなかなか二人の仲は進行しません。
クリスマスが迫る1週間前、そして当日の様子がこれから描かれますが、なかなか一緒にならない登場人物たちは果たして愛を得ることができるのでしょうか。
みどころのポイント
ラブ・アクチュアリーは多くの登場人物が出る群像劇です。
主要キャストだけで10人は超える作品ですが、人数が多いからといって難しい映画ではありません。
それぞれのキャラクターは立っていますし、お互いに抱えている悩みは恋愛の悩みであることも共通しています。
はじめは登場人物の顔と名前を覚えるのに苦労するかもしれませんが、恋愛を軸に物語は進行していくため、敷居が高い映画ではないでしょう。
それぞれには両思い、片思い。
三角関係などがあり、恋愛のバリエーションは数多くあります。
このように多くの登場人物が出る映画をグランドホテル形式といいます。
グランドホテル形式とはホテルのような大きな場所に集まった人々から物語が始まるものをいい、映画はロンドンのヒースロー空港から始まり、空港でエンディングを迎える形式になっています。
グランドホテル映画は登場人物が多く舞台も限定されるため、あまり作られていないジャンルです。
ラブ・アクチュアリーはグランドホテル映画でも屈指の傑作として知られています。
それぞれの主人公たちが空港に集結するエンディングは、物語がきれいに収斂していき、他の映画にはない感動があります。
映画は切ない恋愛模様でも注目を集めました。
とくに新婚夫婦の友達であるマークは、結婚式を見ることで、彼女が大好きだったことを思い知らされ、それでもカップルを祝福するために粋なはからいをするのですが、それが感動的です。
成就する恋愛もあれば、成就しない恋愛もあります。
そこで大切なのは成就しなかった恋にぶつかったとき、どのように自分と折り合いをつけるかではないでしょうか。
彼はスケッチブックを持って、自分の思いと彼女への祝福をするのですが、このシーンは映画の中でも一番感動を呼ぶシーンになっています。
2003年に公開された映画は全世界で2億ドル以上を売り上げる大ヒット映画になりました。
2000年代を代表するロマンス映画ともなり、劇中で使われたサウンドトラックもヒットします。
ラブ・アクチュアリーには80年代や90年代のレトロな曲が効果的に使われており、当時のミュージシャンやアーティストたちもフィーチャーされたといいます。