【トランスポーター】の作品情報(スタッフ・キャストなど)
「トランスポーター」は殺し屋と少女の交流を描いたレオンで知られるリュック・ベッソンが製作、脚本、監督を務めます。
撮影監督はリュック・ベッソン作品に数多く携わり、後にヒット作96時間を監督する、ピエール・モレル。
主演は元水泳飛込競技の選手でファッションモデルを経てガイ・リッチー監督のスナッチなどに出演をしていたジェイソン・ステイサムです。
この作品を機に、ジェイソン・ステイサムはアクション俳優として活躍するようになります。
あらすじ解説
黒のBMW735iを愛車とする運び屋フランク・マーティン(ジェイソン・ステイサム)はかつて特殊部隊に5年在籍した経歴から、天才的な運転技術と格闘術に長けている。
そして、自分の運び屋仕事に対して契約厳守、依頼人の名前は聞かない、依頼品を開けないという3つのルールを課しています。
そのストイックな仕事ぶりはクライアントからも信用を得ていました。
ある組織から大きなバッグをトランスポートする仕事を請け負いますが、輸送中に車がパンクしてしまい、修理をする為にトランクを開けるとバッグが動いている事に気づきます。
最初は無視していましたが、なぜか自らのルールである「依頼品を開けない」を破りバッグの中身を開けてしまいます。
すると中には手足を縛られ、口をテープで封じられた中国人の女性が入っていました。
トイレに行きたいという女性をトイレに行かせますが、その間に逃げられてしまいます。
フランクは意外と優しい部分があるようですが、今回は裏目に出てしまいました。
フランクの優しさを仇で返した中国人女性をすぐに捕まえて、フランクは目的地に届けて依頼を終わらせます。
その仕事ぶりを評価されたのか、再び荷物を運ぶ依頼をされ、その依頼をフランクは引き受けますが、目的地へ向かう途中ドライブインでジュースを買い車に戻ろうとすると、車が爆発しました。
殺されかけたという事と、愛車を爆破されたという事にとんでもなく怒るフランクは依頼主の元へ向かい、アジトで大暴れしボコボコにしますが、依頼主は不在で、アジトから車を奪い逃走します。
しかしその車の中には最初にトランスポートした中国人女性が乗っており、またも優しさから家に連れて帰ります。
しかし依頼主のアジトで暴れ回ったフランクの家に組織のボスと手下が家を襲撃します。
優しさが裏目に出るフランクでしたが、なんとか家から脱出し、自らのルールを破った事に後悔し、中国人女性と別れようとします。
しかし中国人女性はフランクを雇い、襲った組織が実は人身売買を行なっており、中国人女性の家族も被害に遭っていると言う話を切り出します。
その話で人身売買の被害に遭っている人々を組織から救う為にまたも組織へ乗り込む。
みどころのポイント
フランクを演じるジェイソン・ステイサムはこの作品をきっかけに「エクスペンダブルズ」や「アドレナリン」などアクション俳優として地位を築いていく事になります。
それもそのはず、ステイサムは作中に黒のスーツと黒の革手袋でガッチリキメていて、キレキレのアクションを披露します。
さらに、スーツを脱いでは元飛込競技の選手だったステイサムの肉体美が惜しげも無く披露されており、元特殊部隊だったという設定にも違和感がありません。
もちろんハイスピードのカーアクションもみどころになっています。
冒頭の銀行強盗を逃走させるシーンでは圧倒的な運転技術で小道も通り、パリの街をBMWで疾走します。
他にも組織の手下がフランクの家にランチャーで爆破するなどの迫力ある爆発シーンなどもみどころです。
ストーリーの所々で優しさを見せるフランクは、演じているステイサムがプライベートでは紳士的でチャーミングであるからそこのキャラクター性かもしれません。
ムキムキの身体で悪者をボコボコにするフランクですが、時々見せる優しさは女性が観るとキュンとするかもしれません。
ただ、自らに課した3つのルールを意外とすぐに破っちゃう辺りも可愛らしさと捉えることも出来るでしょう。
この作品の後にトランスポーターは2、3と続き、2015年には「デッドプール」で悪役を演じていたエド・スクラインがフランクの役を演じリブートされるまでシリーズ化しました。
さらに、「プリズン・ブレイク」シリーズのクリス・ヴァンスが同役を演じ、テレビドラマも製作されました。
どのフランク・マーティンもそれぞれの個性があり、魅力的ではありますが、やはりステイサムが演じた、強く優しく、時々突っ込みどころのあるフランク・マーティンのキャラクターの原点がこの作品であり、キャラクターがしっかりと確立された事がシリーズ化させた要因ではないでしょうか。
トランスポーターは2002年公開の作品で今見返すと、ステイサムがかなり若々しく少し細く感じます。
しかし、この当時から既に髪の毛は失われています。
それでも高身長で筋肉隆々の身体とクールでニヒルな表情はステイサムの魅力であり、作品でその魅力が大爆発しています。