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映画【アルカトラズからの脱出】の評価・あらすじ

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【アルカトラズからの脱出】の作品情報(スタッフ・キャストなど)

「アルカトラズからの脱出」は1979年に制作されたアメリカ映画です。

脱獄不可能と呼ばれたアルカトラズから脱獄したフランク・モリスの実話を元に制作されました。

監督を務めたのはドン・シーゲルです。

戦前から映画業界で働いている重鎮で、アクション映画やハードボイルド映画などを得意としています。

主演はクリント・イーストウッドです。

ドン・シーゲルの映画の常連であり、アメリカでもっとも尊敬されている映画俳優です。

あらすじ解説

アルカトラズ島はサンフランシスコ湾に浮かぶ小さな島であり、ここには脱出不可能と言われたアルカトラズ刑務所がありました。

フランク・モリスは新たに入所した人間で、彼には優れた頭脳がありました。

アルカトラズに来てからというもの脱獄の方法を考える日々。

ある日、仲間から独房の通気口から外に出ることができるという話を聞きました。

脱出の機会を窺っていると、囚人のドクと知り合いになります。

彼は趣味の絵画が禁止になり絶望していました。

ドクは斧で自分の指を切断する事件を起こします。

これに憤慨したモリスは脱獄計画をさらに進めます。

仲間たちに道具を取り寄せてもらい、いよいよ脱出の開始です。

道具を用いて通気口を取り外します。

海を渡るためのいかだを制作し、独房には偽装用の人形を用意しました。

準備を進めていると足音がします。

モリスの元に刑務所長が現れました。

彼はドクの形見の菊の花を取り上げて、それに怒ったリトマス(仲間の一人)が死んでしまいました。

怒りに震え、夜に脱獄を決行すると仲間に伝えますが、またトラブルが起こります。

ウルフという乱暴者から襲われそうになるのです。

ただ、ここはアフリカ系のイングリッシュに救われました。

いったんは流れた計画ですが、新たな日付を決めて、決行の当日がきました。

しかし、刑務所長はモリスに不審な点があるのを発見し、別の房に移すように言われてしまいました。

ところがそれでもモリスは決行します。

彼とジョン、クラレンス、チャーリーは独房からの脱獄を図ります。

3人は外に出られましたがチャーリーは通気口が外せず失敗。

チャーリーを残して3人はいかだに乗り込みました。

次の日、刑務所長は3人がいないことに気づき、周囲の捜索を命じました。

海岸で3人の所持品を発見され、彼らは死んだものと思われます。

刑務所長は菊の花を発見しますが奴らは死んだと言い聞かせていました。

大規模な捜索は続けられますが、3人の生死は依然として判明しません。

脱出不可能と言われたアルカトラズ刑務所の伝説は終わり、1年後に刑務所は閉鎖されることで映画は終りを迎えます。

以上が1979年の映画「アルカトラズからの脱出」のあらすじです。

みどころのポイント

脱獄が題材の映画は時代を超えて人気です。

白黒映画の時代から脱獄映画は作られており、近年もアメリカのドラマがヒットしました。

脱獄映画は特徴として実在の脱獄事件を取り上げることが多いですが、「アルカトラズからの脱出」も実在の脱獄事件を題材にした映画です。

主人公のフランク・モリスは実在の人物です。

1926年にアメリカのワシントンDCで生まれた彼は、強盗事件を起こしてアルカトラズ刑務所に送られます。

囚人番号はAZ1441でした。

映画のなかで彼は刑務所について間もなく脱獄を計画しますが、これは事実に基づいています。

脱出の準備にかけた時間は2年間というから驚きです。

通気口から脱出する手口や、いかだや人形なども実際に使われていて、映画の時代考証の正確さによる圧倒的なリアルさは映画のみどころといえるでしょう。

フランク・モリスは失踪扱いになっています。

これは彼が脱獄してから現在まで見つかっていないことの証であり、映画も彼の行方はぼかされています。

すでに死亡している説、どこかで生きている説もあるようですが、もし生きているとすれば世紀の脱獄犯です。

映画はモリスたちが脱獄に至るまでを丁寧に描いています。

いかだを作ったり、人形を作ったりする作業は地味なものですが、看守に見つからないように作業を進める姿は緊迫感があります。

地味な作業だからこそ緊迫感が出ているのかもしれません。

計画は予定通りには進まず、何か問題を解決してもすぐに新たな問題が浮上します。

次々と訪れる困難をいかに切り抜けていくのか、スリリングな展開の連続で飽きさせません。

そして最後の難関には海が待っています。

ここをどのようにクリアするのか、映画のみどころの一つです。

モリスたちのいる刑務所の中の環境は酷いもので、刑務所長を筆頭に管理者たちは囚人をいじめ抜きます。

実際に当時の監獄は酷いところが多かったようで、犯罪をおかして捕まっている囚人たちですが、彼らを応援したくなることも映画のおもしろいところです。

特にドクやリトマスの死は痛々しいもので、刑務所長たちにふつふつと怒りが湧いている姿に思わず共感してしまいます。

モリスには度胸が据わっており、とても男らしい男です。

彼を演じたのも男の中の男と呼ばれるクリント・イーストウッドです。

困難にあっても決して諦めない不屈の男を演じており、彼の役柄ともマッチしています。

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