そもそもVOD(ビデオ・オン・デマンド)とは?
近年のインターネットサービスの充実ぶりには目を見張るものがありますね。中でもインターネットを通じて動画配信を行うVOD(ビデオ・オン・デマンド)は、ドラマや映画、劇場アニメなどを自宅で視聴することができる生活スタイルを一新する可能性を秘めているサービスだといえます。
VODサービスは自分が見たいときに見たい作品を視聴できますので、従来型システムでいえばレンタルビデオ店が最も近いシステムでしょう。レンタルや返却の必要がなく、貸出し中で利用できないこともないインターネット上のレンタルビデオ店で定額見放題などのサービスがVODで提供されています。
現在運営されているVODのサービスは次に挙げる3つのタイプに分類できます。
- コンピューターやモバイル端末のブラウザ機能を利用し動画配信するもの
- IP接続機能を持つセットボックスでIP放送で動画配信するもの
- ブロードバンド接続でテレビチューナーを利用し動画配信するもの
これらの中でも最も注目を集めているのが、コンピューターやモバイル端末のブラウザ機能を利用し動画配信するタイプのVODです。
スマートフォンやタブレット端末など多くのデバイスに対応していて、出先での待ち合わせや移動中などの隙間時間に、自分のタイミングで見たいプログラムを見ることができるのが特徴です。本稿ではこの注目を集めているスマートフォンやタブレット端末などで楽しめるVODを取り上げて紹介していきます。
VOD(ビデオ・オン・デマンド)で視聴できる動画コンテンツとは?
地上波や衛星放送、ケーブルテレビなどは放送スケジュールに沿って番組を放送します。一旦見逃してしまうと見逃した作品が最放送されるのを待つしかありません。インターネット上のレンタルビデオ店のようなシステムのVODサービスでは見逃してしまうことがありません。
公開済みの映画や放送済みの番組などが集まっていますので、自由自在に視聴できるのがVODサービスのメリットといえるでしょう。ドラマなどは放送後すぐに視聴できるものもあるので、ドラマの見逃し放送対策には非常に有効であると供にドラマの放映時間に縛られない予定を立てることができます。
次々に投入される視聴可能な動画コンテンツの充実度は非常に高く豊富で、次に挙げるジャンルが網羅されています。
- 映画作品(洋画、邦画を含む)
- ドラマ作品(海外、国内を含む)
- ホラー作品(海外、国内を含む)
- ドキュメンタリー作品(海外、国内を含む)
- バラエティ、お笑い番組(海外、国内を含む)
- アニメ作品
- スポーツ中継、名場面、レッスン(海外、国内を含む)
- パチンコ、パチスロ動画
お気に入りの映画やドラマ、アニメなどがどこでも視聴できるのは大きなメリットだといえます。
上記のジャンル以外にも韓国や中国のドラマやバラエティ番組のコンテンツを多く持つVODサービスもあるので、テレビのチャンネルを選ぶように自分好みのコンテンツを多く持つVODサービスを選ぶのがポイントです。
さらにオリジナルドラマや人気ドラマのスピンオフ作品、バラエティ番組などを積極的に制作することで差別化を図ろうとしている側面もあるので、他では見ることができない興味深い作品が生まれてきているのも事実です。新作映画の場合は見放題で視聴することは難しいですが、定番のドラマシリーズや見逃しドラマを一気に見てしまうことができるのはメリットといえるでしょう。
定額制VOD(ビデオ・オン・デマンド)とは?
現在動画配信サービスを行っている企業の数は非常に多く、各社で利用方法が異なります。ポイント課金制、定額制、ポイント課金と定額の併用など課金システムは3つのタイプに別けられます。多くのユーザーから支持されているのが、月額使用料を支払うことで映画や動画が見放題となる定額制VODサービスです。
視聴作品の数や作品内容にかかわらず定額で視聴することができるため、ヘビーユーザーでも安心して利用できるサービスです。
次に定額制VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスを提供している企業とその特徴を紹介します。
dTV
NTTドコモがdocomo会員のみに提供していたサービスでしたが、キャリアフリー化に伴い公開サービスになりました。コンツテンツの量が圧倒的に多い上にリーズナブルな月額料金で人気のVODです。
- 月額料金(見放題):500円
- 動画本数:12万本以上(最新作はレンタル)
- 無料期間:初回31日間は無料お試し期間
Hulu
アメリカで人気のVODサービス会社で、定額制VODのパイオニアといえます。2011年のサービス開始から高い人気を得ています。
- 月額料金(見放題):933円
- 動画本数:4万本以上
- 無料期間:初回2週間は無料お試し期間
U-NEXT
USENから独立したVODサービス会社で、豊富なコンテンツに加え電子書籍を楽しむこともできます。見放題プランと供にポイント課金制も採用しているのが特徴です。
- 月額料金(見放題):1,990円(毎月1,200ポイントをプレゼント)
- 動画本数:12万本以上
- 無料期間:初回31日間は無料お試し期間(600ポイント無料プレゼント)
Amazonプライムタイム
ネット通販の巨人Amazonが提供するVODサービスです。Amazonプライム会員は年会費のみで見放題で利用できるので非常にお得です。
- 月額料金(見放題):325円
- 動画本数:3.2万本以上
- 初回30日間は無料お試し期間
TSUTAYA TV
レンタルDVDのTSUTAYAが提供するVODサービスです。動画見放題プランに加入すれば対象作品が見放題となり、毎月新作2作品を視聴できるポイントがプレゼントされます。
- 月額料金(見放題):933円
- 動画本数:8.5万本以上
- 初回30日間は無料お試し期間(対象作品に限る)
Netflix
全世界で支持されているVODサービスです。利用プランは、画質や同時に開ける画面数や字幕機能に応じ3つのプランから選べます。
- 月額料金(見放題):ベーシック:650円、スタンダード:950円、プレミアム:1,450円
- 動画本数:非公開
- 初回1ヶ月は無料お試し期間
ビデオマーケット
日本最大級のコンテンツ数を誇りドラマやアニメに強いVODサービスです。全ての動画を見ることができるポイント課金制のプレミアムコースとそれに2万本の動画が見放題となるプレミアム&見放題コースを設定しています。
- 月額料金:プレミアムコース:500円、プレミアム&見放題コース980円
- 動画本数:16万本以上
- 初月は無料お試し期間
VOD(ビデオ・オン・デマンド)利用のメリット、デメリットや注意するべき点は?
非常にユースフルに動画コンテンツを楽しむことができるVODサービスですが、ここでは利用する際のメリット、デメリットや注意すべき点を確認します。
VODサービスのメリットは?
- 時間や場所に縛られない利用ができること
- 自分の好みの作品を選んで視聴することができること
- 万が一ドラマを見逃した場合でも見逃し放送で視聴できる場合があること
- レンタルビデオ店のようにレンタル、返却の手間が掛からないこと
- 定額見放題のVODサービスがあること
- オリジナルドラマやバラエティ番組、スピンオフ作品なども多いこと
VODサービスのデメリットは?
- インターネットの通信回線速度が遅いと画質が低下したり、滑らかな動きで視聴できない場合がある
- ダウンロードできない作品の視聴には通信キャリアのデータ通信料が発生する
VODサービスを選ぶときに注意するべき点は?
- VODサービス提供側の得意とするコンテンツを確認すること
- VODサービスを利用してなにを見たいのかを明確にしておくこと
- VODサービス提供の利用料金システムを確認すること
- 使用するデータ通信端末の通信速度が遅すぎないかを確認すること
VODサービスを利用してなにを見たいのかというビジョンをしっかりと持っていれば、最適なVODサービス提供企業を選ぶことができるでしょう。
また極端にデータ通信速度が遅い端末やキャリアでの視聴は、快適ではないためにおすすめできません。自分の使用条件にマッチしたVODサービス提供企業を選ぶことで充実した動画視聴ライフを楽しみましょう。